東海道新幹線ひかり・こだまの停車駅『静岡駅』は出張で訪れる人も多い駅です。 私も2024年から数回静岡駅を訪れる機会があり、 実際に空いた1~2時間で観光できた4か所を紹介します。
徳川家康公ゆかり『駿府城(公園)』
無料解放『静岡県庁別館21階富士山展望ロビー』
今川氏徳川氏ゆかり『静岡浅間神社』
小学校の教科書で知った『登呂遺跡』
4か所とも静岡駅から「路線バス + 徒歩」で15〜20分の距離。静岡駅周辺の路線バス網はとても充実しているので観光に便利です。
日中(10~16時)は「駿府浪漫バス」という観光名所を巡るバスも走っています。
2025年、静岡駅近辺で一日フリーになったので、少し足を延ばして日本平方面へ。路線バスで片道約45分。日本平からは雄大な富士山を拝めます。
さらにロープウェイに乗り久能山東照宮を参拝。静岡駅から約5時間の小旅行を楽しみました。
入館無料『日本平夢テラス』
徳川家康公ゆかり『久能山東照宮』
静岡駅からお得な『静鉄バス往復(日本平線)+日本平ロープウェイ往復+久能山東照宮セット券』を使って観光できます。
セット券の詳細は『静鉄バスのホームページ』で。
『駿府城公園』と『県庁別館21階富士山展望ロビー』はとても近いので、天気の良い日にはぜひ両方訪れてほしいです。
駿府城公園へは静岡駅北口から路線バスを使用して「県庁・静岡市役所葵区役所前」バス停で下車(乗車時間約5分・料金150円)。
今回は16番バス停から乗車しましたが、ほかの路線も利用できます。『静鉄バスのホームページ』から検索してください。徒歩でも20分ほどで到着できます。。
駿府城公園と富士山展望ロビー、所要時間は両方合わせて約1時間でした。
市の中心にある二重の堀と美しい石垣に囲まれた公園。
徳川家康が築城し晩年を過ごした駿府城の東御門、巽櫓、坤櫓が復元されています。
園内には「家康公の銅像」や「家康公手植のミカン」「紅葉山庭園」があるほか、
発掘調査により出現した日本最大規模の天守台の現場を見学することができます。
共通入場券(360円)の購入で駿河城全施設(東御門・巽櫓、坤櫓、紅葉山公園)を見学することができます。
【開園時間/9時〜16時半 休館日/月曜日(祝日・休日の場合は営業)・年末年始(12/29~1/3)】
徳川家康が1585年に築城し、大御所時代を過ごした駿府城の遺構。 現在は東御門(ひがしごもん)巽櫓(たつみやぐら)坤櫓(ひつじさるやぐら)が復元されている。
本丸と二の丸をつなぐ水路。底にも石が敷かれています。
開園時間/9時〜16時半(入園は16時まで)
入場券/150円
駿河の国の自然と名勝を表現した庭園。四季折々の風景が楽しめます。
一周15分ほどで鑑賞。梅、桜、紅葉などの時期は楽しめそうです。
時間があれば立ち寄りたい茶室。紅葉山庭園入口で入場券と合わせて和菓子付きお茶券(税込600円)を購入できます。
本丸跡には家康40代後半の姿を表した銅像とお手植ミカンの木があります。
天守台の発掘調査現場が無料公開されています。
令和7年9月末をもって公開を終了、令和9年度から野外展示として再度公開予定とのこと。
ひときわ高いビル、すぐわかります。エレベーターで21階まで上ります。
北側の窓から富士山が拝めるそう。この日は晴れていても見えませんでした。閉鎖日あり・無料。
四方の素晴らしい眺望。飲食はできませんが一角に休憩できるソファーがあります。
静岡浅間(しずおかせんげん)神社へは静岡駅北口から路線バスを利用します(乗車時間約10分・料金220円)。 約2時間あれば静岡浅間神社をゆっくりお参りして再び静岡駅に戻ってくることができます。 さらにあと1時間余裕があれば、経路の途中にある駿府城公園や富士山展望ロビーを合わせて観光することができます。
静岡駅北口発のバス路線は観光客にはとても複雑。静岡浅間神社へは「北口16番のりば〜浅間神社バス停下車」がわかりやすいですが、 日中は本数が少ないので時間によっては「9番のりば〜赤鳥居浅間神社入口バス停下車」または駿府浪漫バス(10番のりば)の利用でも。
16番バスのりばは大通り(国道1号)で隔たれているので地下道を通ります。J出口から上がるとすぐ目の前です。
静岡浅間神社へは中原池ヶ谷線を利用し約11分、浅間神社下車。料金220円。
駿府城公園や富士山展望ロビーへはどちらの路線もOK。約5分、県庁・静岡市役所葵区役所前下車。料金150円。
静岡浅間(しずおかせんげん)神社は『神部(かんべ)神社【駿河国総社】』『浅間(あさま)神社【富士新宮』『大歳御祖(おおとしみおや)神社【安倍の市守護】』の三社を総称。
境内のほぼすべての建物が重要文化財に指定されています。
現在、平成令和の大改修中(20年かけての化粧直し)で残念ながら大拝殿・南回廊は拝めませんでした。
静かで緑豊かな境内で約1時間、一つ一つの社殿をゆっくりお参りしました。
石鳥居は神部神社・浅間神社(長谷通り側)の正面に建っています。
重要文化財。1817年建立。華美な装飾は少なく質実な建物です。
重要文化財。1816建立。2020年12月に漆塗り替え工事が完了したばかりで光沢が美しいです。
重要文化財。1861建立。当時は神馬が飼われていましたが、現在は木彫の神馬(叶え馬)が安置。
重要文化財。1820建立。彩色がなく素木造り。現在も奉納行事や催し物などで利用されています。
重要文化財。医薬の神、御酒の神、芸能の神として信仰されています。
社殿は伊勢神宮の御古材にて昭和51年(1976年)再建。受験・学問の神。
重要文化財。2022年12月に漆の塗り替え工事が完了したばかり。
重要文化財。神部神社は除災招福の神、浅間神社は安産子授けの神。現在漆と彩色の塗り替え工事中。
同じく重要文化財の南回廊も保存修理工事中です。重要文化財。開運の神、スポーツ・武道の必勝の守護神。
麓山神社に続く百段階段。階段の下に遥拝所があり上らなくてもお参りができます。
百段階段とありますが実際は108段(3+105)。左手に賎機山(しずはたやま)古墳。 階段を下りて古墳へ。
国指定史跡。約1400年前に造られた静岡平野有力豪族のお墓と考えられています。
直径約32メートル、高さ約7メートルの円墳。
横穴式石室で、中央には遺体を埋葬した家形石棺があります。
古墳から戻り、さらに30段+12段上ります。
重要文化財。古来より賤機山上に鎮座し「山宮(やまみや)」とも。衣食住全般を守護される神。
本殿は重要文化財。写真は拝殿。約1700年前の鎮座と伝えられる。安倍の市(静岡)の守護神。殖産興業の繁栄守護の神。
大歳御祖(おおとしみおや)神社の神門と拝殿は戦争で焼失したためコンクリート造で再建。
中央には噴水。ベンチもあり少し休憩できます。
大歳御祖神社(浅間通り側)の正面にあり、木造朱漆塗りの門
静岡浅間神社に続く浅間通り入口に建つ朱色の大鳥居。
登呂遺跡(とろいせき)へは静岡駅南口22番バスのりばから石田街道線(11)「登呂遺跡行き」に乗車します。終点まで約9分、料金は220円。
同じバス停から出ている石田街道線(12)「東大谷行き」は登呂遺跡入口バス停で下車します(登呂遺跡までは行きません)。
登呂遺跡入口バス停から登呂遺跡までは5分ほど歩かなければならないので乗車するときは行先に要注意です。
今回の登呂遺跡滞在時間は約1時間。バスの時間を確認しておけば、約1時間半で静岡駅南口に戻って来ることができます。
静岡駅南口には21番と22番バスのりばがあります。
登呂遺跡へは22番バスのりばから「登呂遺跡行き」バス(11)を利用します。
「登呂遺跡行き」バスに乗り約10分。終点で下車します。
登呂遺跡は約2000年前の弥生時代後期の集落跡。第二次世界大戦中の1943年に軍需工場建設の際に発見されました。 弥生時代の水田跡が確認されたのは日本で初めて。出土した大量の土器・木製品などは敷地内の『静岡市立登呂博物館』で見ることができます。 現在は住居跡・倉庫跡、水田が復元され、弥生時代の暮らしを体感できる遺跡になっています。
無料開放されています。
2000年前に思いをはせて…。
復元された竪穴住居と同じ構造の「平地住居」と高床倉庫、祭殿。
開館時間/9時~16時半
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)
観覧料/300円(1階は無料)
修理・修復された出土品を展示。多数が重要文化財に指定されています。
眼下には登呂遺跡全体が、遠くには富士山が見えます(この日は見えませんでした)。
日本平・久能山東照宮へは路線バスを利用します。
静岡駅北口11番バスのりばから日本平線「日本平ロープウェイ行き」に乗車。所要時間は約45分。
久能山東照宮に参拝するなら、お得な『静鉄バス往復(日本平線)+日本平ロープウェイ往復+久能山東照宮セット券』がおすすめ。
セット券の詳細は『静鉄バスのホームページ』から(久能山東照宮などキーワードを入れて)検索できます。
紙のチケットのほかにデジタルチケットもあります。
久能山東照宮国宝指定記念碑と徳川家康公の像
『静鉄バス往復(日本平線)+日本平ロープウェイ往復+久能山東照宮セット券』を購入(2025/3月時点では2,800円)。
(2025/8/20現在)料金は大人3,000円小人1,450円。別々に購入するより大人で870円お得。
「日本平ロープウェイ行き」はほぼ1時間に1本運行しています。所要時間は約45分。料金は710円。
今回は終点一つ手前のバス停「日本平夢テラス入口」で下車しました。(バスの始発駅は新静岡駅)
終点一つ手前の「日本平夢テラス入口」で下車し、日本平公園を散策しながら日本平夢テラスを目指します。晴れていると雄大な富士山が綺麗に見えます。
終点の「日本平ロープウェイ」バス停から夢テラスに向かうこともできます。どちらから向かっても少し坂を上ることになります。
日本平夢テラス入口バス停で下車。雄大な富士山が拝めます。
日本平デジタルタワー方面へ、緩やかな坂道を登ります。
開館時間/9時~17時(土曜日は21時まで)
休館日/第2火曜日(祝日の場合は翌平日)
入館料/無料
隈研吾氏設計。1階展示エリア、2階ラウンジ、3階展望フロア。
1周約200m。富士山、駿河湾、三保松原など360度のパノラマ展望が楽しめます。
展望回廊からの眺望
展望回廊からの眺望
展望回廊からの眺望
日本平山頂と久能山東照宮を結ぶ全長1,065mのロープウェイ。ここでの購入料金は2025/8/20現在大人往復1,250円(小人往復630円)。
運行は約10~15分おき。ガイドさんの案内で久能山駅までは約5分。
久能山駅にはコインロッカーがあります。
久能山東照宮は徳川家康公をご祭神としてお祀りする最初の神社です。
歴史ある重要文化財が多くありますが、権現造、総漆塗、極彩色の御社殿は江戸初期の代表的建造物として平成22年12月に国宝に指定されました。
久能山東照宮へは日本平からロープウェイで参拝できますが、本来の表参道は久能山の山下から1159段登る石段です。
ロープウェイ久能山駅を降りると目の前です。
セット券を渡して社殿・博物館共通チケットを受け取ります(ここでの購入だと2025/8/20現在大人1,200円小人500円)。
重要文化財。朱塗りの2階建ての門。中央には第108代後水尾天皇の宸筆「東照大権現」の扁額。
重要文化財。家康公の愛馬を飼育していた神厩に、現在は名工左甚五郎作と伝えられる木像の神馬が納められています。
家光公命で建立された五重塔は明治時代の神仏分離の際に取り払われました。
重要文化財。明治時代の神仏分離の際に鐘を太鼓に替えて名称も鐘楼から鼓楼に変更。
重要文化財。拝殿正面にあり屋根は銅瓦本葺黒漆塗の四方唐破風造の門。
重要文化財。御祭神は大山咋命(おおやまくいのみこと)。
国宝。御祭神徳川家康公をおまつりする「本殿」と参拝をするための「拝殿」を「石の間」で連結した「権現造(ごんげんづくり)」と呼ばれる様式。
国宝。1617年建立(日光東照宮より19年前)。
通常は拝殿前より参拝します。
国宝。彫刻、模様、組物等に桃山時代の技法をも取り入れられた江戸初期の代表的建造物。
重要文化財。御祭神徳川家康公の御遺骸を埋葬。
楼門までまっすぐ見下ろせます。
共通チケットで入館。久能山東照宮伝世の宝物の中でもスペイン国王より家康公に贈られた『洋時計』は見もの。
お土産や甘味・飲み物を購入できます。
セット券で乗車。
席を確保してから注文・支払いをします。セルフサービス。
静岡名産のお茶押しのメニュー。アイス抹茶ラテを注文。
最後のセット券でバスに乗車。約50分で静岡駅に到着。